【タイプ別】賃貸物件のキッチンを使いやすくするポイント

キッチン

2020年2月28日更新

【タイプ別】賃貸物件のキッチンを使いやすくするポイント

お料理好きの方にとって、「キッチンの使いやすさ」は賃貸物件探しにおいて外せない条件のひとつですよね。
しかし、理想のキッチンを求めて条件を絞り込みすぎると物件の数も少なくなりやすく、家賃や他の条件も含めると、物件探しが難航してしまうことも。結局、キッチン以外の条件を優先せざるを得なかったという方もいらっしゃると思います。

そこでこの記事では、「少しでも使いやすいキッチンにしたい!」「キッチンが使いやすい物件に住みたい!」という方のために、使いやすいキッチンの見分け方、キッチンの代表的なタイプ、賃貸物件のキッチンを使いやすく変えるアイデアや工夫をご紹介します。

記事の目次

  1. 賃貸物件でもキッチンは使いやすくこだわりたい!
  2. 使いやすいキッチンとは?チェックポイント
  3. 賃貸物件のキッチンに多いレイアウト、代表的なのは?
  4. I型キッチンを効率的に使うポイント
  5. L型キッチンを効率的に使うポイント
  6. 対面式キッチンを効率的に使うポイント
  7. まとめ

賃貸物件でもキッチンは使いやすくこだわりたい!

賃貸物件には様々なタイプのキッチンが設置されています。部屋の広さに応じてタイプが異なることが多いですが、それぞれのキッチンタイプによって特徴や使用する上でのメリットが異なります。
今住んでいる物件のキッチンが使いにくいと感じている方や、物件探しをしているがキッチンが希望に合わない、どのキッチンを選べば良いかわからないという方は、まずは共通して言える「使いやすいキッチンとはどんなものか」を押さえたうえで、各キッチンタイプの特徴や、デメリットの解消法をチェックしていきましょう。

使いやすいキッチンとは?チェックポイント

はじめに、「使いやすいキッチン」とはどんなものかをご紹介します。これから物件選びをしていく方は、検討中の物件のキッチンが使いやすい状態になっているか確認し、今お住まいのキッチンが使いにくい方は、何が使いにくさの原因なのか照らし合わせてみてください。

レイアウトが料理をするときの導線に合っているか

実際に調理をする際、冷蔵庫から食材を取り出す、取り出した食材を洗って切る、切った食材を加熱調理してお皿に盛る、そしてそのお皿を食卓まで運ぶ…といったように、さまざまな動き方をします。その動き(導線)にレイアウトが合っていないと不便さを感じる原因になります。
これから物件を探す方は、調理をしている姿をイメージして、作業しやすいかどうか確認しましょう。そうして動いてみると、思いがけない不便さや便利さが見つかることがあります。忘れずにメモして検討の材料にすると、入居後のギャップを抑えることができます。

冷蔵庫や棚の開く向きはどうなっているか

調理スペースやコンロの前に立った際、冷蔵庫や棚はどちらの向きに開くでしょうか?例えば冷蔵庫の右側に立って作業をする際、冷蔵庫のドアが左側に開けばそのまま中のものを取り出すことができますが、自分が立っている右側に向かって開く場合は、いちいち移動したり覗き込んだりしなければなりません。
冷蔵庫を置く場所を変更したり、扉の開き方にあわせて収納するものを変えたりすると、キッチンの使いやすさが改善するかもしれません。冷蔵庫によってはネジを付け替えるだけで逆向きに開くように調整できる商品もありますので、確認してみましょう。

これから物件を探す方のうち、今まで使っていた冷蔵庫や棚をそのまま使用する場合や入居に合わせて新しく購入する場合は、冷蔵庫や棚の扉が左右どちらに開くタイプなのかを確認しておくことが大切です。冷蔵庫用のスペースに配置してみたらシンクに立ったときに逆側に扉が開くことになってしまったり、冷蔵庫のドアが90度までしか開かず引き出しが使いにくくなってしまった、なんてことも。運び込む予定のキッチン家電がそのまま使えるかどうかも確認しましょう。

使う場所と使うものが近いように収納できるか

お鍋やお皿、お玉やフライ返しなどのキッチン道具、塩や砂糖などの調味料がすぐ手に届く範囲で配置、収納できるかをチェックしましょう。また、冷蔵庫やゴミ箱、食器棚を置いた場合に自分の作業スペースが十分に確保できるか、遠くにしか置けないような状況にならないかも重要なポイントです。
物件探しの際は、置きたいと考えているものが適切な場所に置けるか、十分な収納スペース作業スペースが存在するかを確認しましょう。

食器(洗浄)乾燥機やオーブンなどの機器がついているか

住み替えを検討し始めている方、今物件探し中の方は、キッチンの機能性や備え付けの設備に注目してみるとよいかもしれません。
最近は食器(洗浄)乾燥機やオーブン、さらに生ごみの処理に便利なディスポーザーが付いた物件も多くなってきています。お皿洗いの手間を省略したい、もっと色々な調理を行いたい…など機器面で不満や希望がある場合、そうした設備があらかじめ備え付けられているか、後付けするならばそのスペースは確保できるかも確認しておきましょう。

賃貸物件のキッチンに多いレイアウト、代表的なのは?

次に、代表的な賃貸物件でのキッチンのタイプ・レイアウトをご紹介します。

省スペースでコンパクトなI型キッチン

I型キッチンは最もベーシックなタイプのキッチンで、コンロと作業スペースとシンクが一列に並んでいます。
調理の際に平行移動のみの動きで済むので使い勝手が良いのがポイント。二人で調理をする際に動きを取りやすいのも魅力です。

作業効率の高いL型キッチン

L型キッチンは、その名の通りL字型に曲がった形のキッチンです。L字にすることによりI型よりもさらに作業動線が短くなるのと同時に、空間を無駄なく使うことができるため、機能面は担保しつつお部屋の広さもなるべく確保したいという方にもおすすめです。

コミュニケーションがとりやすい対面式キッチン(アイランド、ペニンシュラ)

リビングに向かい合う形で設置できるキッチンで、一般的にはコンロと作業スペースとシンクが一列に並んでいます。リビングが見えるので、家族とのコミュニケーションが取りやすくなります。
その中でもキッチン台を部屋の壁面に付けず、島(アイランド)のように設置するタイプがアイランドキッチン、アイランドキッチンの片側が壁にくっついているタイプがペニンシュラキッチンです。これらのキッチンは人が出入りしやすく、配膳や片付けが効率的に行えます。

I型キッチンを効率的に使うポイント

ここからは、各キッチンのタイプごとにそのメリットやデメリットを見ていきましょう。

I型キッチンのメリットとデメリットは?

メリット

一つの面に調理設備が揃っていることでキッチン全体を見渡せ、効率よく料理ができます。また、料理のにおいや油、洗い物の水などが部屋に広がりにくく、煙も効率よく排出できます。壁にくっついているため、壁を使った収納も可能です。

デメリット

壁に向かって立つため、小さいお子さんがいる場合に目が届きにくくなる心配があります。また、部屋への導線が一カ所になるので、間取りによっては料理を運ぶ際や食器を下げる際に効率が悪くなることもあります。

シンクや壁を活用して作業場所を増やす

壁にフックをつけて調理道具を吊るしたり、作業できる場所が少ない場合はシンクにまな板や水切りカゴを置ける台を渡したりするなど、工夫しながら作業場所を増やすことで、より調理がしやすい空間にすることができます。
ホームセンターや100円均一ショップではキッチンの便利アイテムもたくさん売られていますので、空間を上手に使えるものを探してみましょう。

L型キッチンを効率的に使うポイント

コンパクトなスペースで調理ができるL型のキッチン。そのメリットや上手な使い方を紹介します。

L型キッチンのメリットとデメリットは?

メリット

シンクとコンロ、冷蔵庫と特に利用の多い場所への移動がしやすく無駄のない動線がとれます。また、調理スペースを広く確保できることもメリットのひとつです。

デメリット

L型キッチンの特徴であるコーナー部分は、他の収納スペースよりも使い勝手が悪くなりやすく、デッドスペースになりやすい傾向にあります。

ケースを使って上手にコーナー収納

コーナー部分の収納は小さめの収納ケースを置き、このケースは調味料、このケースにはお箸や箸置きなど、ケースごとに中身を分類して管理するのがおすすめです。ケースにまとめておくことで、手前のケースを動かせば奥のケースの出し入れが出来るようになるなど、効率的に収納ができます。すべてのケースが見通せるよう、たくさんのケースでいっぱいにしないのがポイントです。

対面式キッチンを効率的に使うポイント

お部屋を見渡しながら調理ができる対面式キッチンは、その開放感が魅力。では、料理をする上ではどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。アイランドキッチン・ペニンシュラキッチンとあわせて見ていきましょう。

対面式キッチンのメリットとデメリットは?

メリット

家族や子ども、来客の様子を見ながら調理や作業ができるのがメリット。カウンターがあり配膳の準備がしやすい、コミュニケーションを取りながら作業できるのもうれしいポイントです。アイランドキッチンは全方向から作業できるため、複数の人が同時に調理に参加でき、ホームパーティーなどにはぴったりのキッチンです。また調理台としても広いスペースを確保できます。
ペニンシュラキッチンは主にコンロ側が壁に接した作りになっているため、小さいお子さんがいる家庭でも安心して調理ができます。

デメリット

どのタイプも、リビングから汚れや散らかりが目立つので、常に綺麗にしておく必要があります。また、油や水の飛び散り、お部屋へのにおいや煙の広がりも気にする必要が出てきます。

キッチンとテーブルを隣接させて移動を少なく

汚れやにおいが気になるという対面式キッチンのデメリットは、キッチンとダイニングテーブルを隣接させたうえで、間に作業台やシンクなどの低い場所を隠してくれる仕切りを置いて解消しましょう。
また、ダイニングテーブルを近くに置くことで調理した物をさっと運ぶことができ、食事後も汚れた食器をすぐにシンクまで運べます。配膳と片付けが素早く済むので時間も移動距離も短縮でき、調理から後片付けまでストレスなく作業できます。

まとめ

ここまで、様々なタイプのキッチンとその特徴を紹介しながら、そのタイプごとの使い方を紹介してきました。

賃貸物件のキッチンを使いやすいレイアウトにするためには、キッチンの種類に関わらず、作業の流れや動線を意識することが大切です。また、収納ケースや様々な便利アイテムなどを使うことで、より効率的で整然としたキッチンにすることができ、毎日の作業が楽しくなります。
もし、現在のキッチンが不便だと感じていたり、使いやすいキッチンのある物件に住みたいとお考えであれば、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

また、内見をする際は、デザインの良さや大きさだけで選ぶのではなく、実際に調理をする時の流れをイメージしながら確認することをおすすめします。そうすることで、思い描いていた以上のキッチンと出合えるかもしれません。