「失敗しない賃貸物件選び」のために、内見でチェックすべきポイントまとめ

内見

2020年2月28日更新

「失敗しない賃貸物件選び」のために、内見でチェックすべきポイントまとめ

インターネットや不動産店でも物件の情報を見ることができますが、よりリアルに情報を知るためには「内見」が欠かせません。賃貸物件の内見は、引越した後で「失敗した」と後悔しないためにも重要です。
この記事では、内見の流れや当日チェックすべき項目を紹介していきます。ポイントを抑えて内見を行い、失敗しない賃貸物件選びに役立てましょう。

記事の目次

  1. 賃貸物件の内見が重要なのはなぜ?
  2. 準備が肝!内見前に準備しておくもの
  3. 賃貸物件の内見時に見ておくべきポイント
  4. 周辺環境もチェック!見ておきたい5つのポイント
  5. 住んだときのことをイメージ!しっかり内見して理想の物件探しを
  6. まとめ

賃貸物件の内見が重要なのはなぜ?

内見は、実際に部屋の状況を自分の目で見て雰囲気を感じ、引越し後の生活を具体的にイメージできる絶好の機会です。

インターネットや不動産でも物件の概要や外装・内装の一部を見ることができます。膨大な数の物件から気になる物件を絞り込んでいくのには非常に便利ですが、その情報だけで入居まで決めてしまうのは要注意。内見前にいいなと思っていた物件でも、実際に見てみたらイメージと違った、というケースもあります。

例えば、物件全体の広さや間取り、設備や収納の数などは物件情報から分かります。画像が掲載されている場合は部屋の中のおおまかな雰囲気も分かるかもしれません。しかし、「実際に物件の中に入ってみてどう感じるか」「暮らしをイメージして動いた時、不便な点はないか」「画像に写っていない部分はどうなっているか」など、内見しなければわからない部分も多く存在します。ゴミ置き場や駐輪場など共用部分もチェックが必要です。

また、内見でチェックできるのは物件だけではありません。物件までの道のりや物件周辺の環境は、実際に暮らすにあたって非常に重要になってくるポイントです。こうした部分も、内見前に一緒にチェックすることができます。
引越し後に後悔しないためにも、流れをおさえて内見に挑みましょう。

内見については、「はじめての内見完全ガイド!当日の流れと準備・注意点」でも詳しくご紹介しています。

準備が肝!内見前に準備しておくもの

効率的に内見をするためには、事前準備が重要です。
例えば、物件の中を見ながら間取りの図面に部屋の幅や高さを記入していくためには筆記用具、メジャーが必要です。また、スマートフォンやカメラがあれば内装や外観を写真や動画で残しておくことができますし、日当たりを重視する方の場合は方位磁針(スマートフォンアプリなど)があると便利です。

内見後、そのまま入居申し込みに進みたい場合は身分証明書や印鑑なども必要になります。当日のスケジュールや動きをふまえて、持っていくものを準備しておきましょう。

内見時の持ち物については「内見の時に持っていくと便利なアイテム5選&事前に準備するべきもの」で詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

賃貸物件の内見時に見ておくべきポイント

内見時には、以下のポイントが大事!必ずチェックしましょう。

物件までの道のり、駅からの所要時間をチェック

物件までの道のりや所要時間は、毎日の通勤・通学に関わる重要なポイントです。最寄り駅やバス停から物件まで、徒歩もしくは自転車などでどの程度時間がかかるかをチェックしていきます。
駅からの所要時間は物件情報の中に記載されている場合がほとんどですが、ぜひ自分の足でも歩いて確認することをおすすめします。そうすることで時間をより正確に把握できます。

  • 車が多く通る大通りなのか、裏道のような細い道なのか、坂が多いのか
  • どの程度の人通りがあるか
  • 街灯が多く夜道も安心して歩けるか

などを自分の目で見て実感し、引越し後の生活をイメージしてみましょう。

玄関の広さとシューズボックスの内容量

まずチェックすべきポイントは「玄関の広さ」です。玄関が狭いと大きな家具家電の搬入ができない可能性があります。玄関のスペースや扉の開き具合をチェックしておきましょう。また、エレベーターがない、廊下が狭いといった場合も搬入に支障をきたす可能性があります。

また、シューズボックスの有無や内容量もポイントです。手持ちの靴と内容量があまりにも違うと、別途シューズボックスや収納場所を確保しなければなりません。特にブーツやハイカットスニーカーなど縦に長い靴を多く持っている方は、型崩れせず収納できる棚の高さが確保されているかを確認しておきましょう。

インターフォンと鍵の種類を見てみよう

インターフォンはモニター付きのものと音声のみのタイプがありますが、セキュリティ面を重視するならば、相手の顔がチェックできるモニター付きがおすすめです。

防犯性を高めるためには鍵の種類もチェックが必要です。ディンプルシリンダー錠やカードキーなど、ピッキングや複製が難しいタイプだと安心感があります。もし防犯性が低い鍵タイプが取り付けられている場合は、付け替えが可能か不動産会社に聞いてみましょう。

各部屋の広さや窓のサイズもしっかり計測!

各部屋の縦・横・高さの計測は、家具家電を配置する際に重要です。計測した数値をもとに具体的な生活シーンをイメージし、生活動線を意識した配置を検討しましょう。
併せて、窓のチェックも欠かせません。窓を開けた際に家具家電の配置や動線に影響がないか、対面する建物から部屋の中が丸見えになってしまわないかなどをチェックしておく必要があります。また、今使っているカーテンをそのまま使えるかどうか計測しておきましょう。引越しに合わせて新しくカーテンを購入する場合も同様です。

居室の空調や換気機能も確かめよう

エアコンが備え付けられている場合、古過ぎる機種は電気代がかさみやすくなるため、年式を聞いておきましょう。エアコンが付いてない場合は設置できるかどうか、室外機の置き場所があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
また、居室に湿気がたまると過ごしにくく感じたり、カビの原因にもなります。部屋の換気がスムーズにおこなえる換気扇の有無もチェックしましょう。

コンセントの位置や数もメモしておく

コンセントは、位置と併せて床からの高さも測っておきましょう。
コンセントの位置次第では、想像していた通りの家具の置き方ができないことがあります。居室だけでなくキッチンやトイレ、洗面室なども確認を忘れずにしましょう。また、家電製品やデジタル機器を多く使う方はコンセントが足りなくならないよう数の確認もしておくと安心です。コンセントが足りないと、延長コードを使うことで見た目を損ねたり、小さいお子さんがいる場合は転倒の原因となる可能性もあります。

クローゼットは収納量&収納の利便性をイメージして

クローゼットは、手持ちの服やバッグ、小物類などが十分に入る収納量があるかがポイントです。見た目で全体的な広さを把握するだけでなく、高さや奥行きを計測し、持っている服や靴箱などの荷物が問題なく収納できるかチェックしましょう。

ベランダは実用性と防犯面を吟味する

ベランダは、洗濯物を干すのに不便がない実用性に加え、防犯面での不安がないかも確認しましょう。

週末にまとめて洗濯する方や家族が多い場合は、ある程度長い物干し竿が使用できるスペースが必要です。また、物干しが設置されている位置によっては丈が長い洗濯物を引きずってしまう可能性もあるため、不便がないかシミュレーションしておきましょう。干せるスペースがない場合は、浴室に干せるかどうかや浴室乾燥機が付いているか見ておくのをおすすめします。
防犯面に関しては、隣接している建物や電柱から侵入されたり、向かい側の建物から覗かれたりする危険性がないか、ベランダに出て周辺を見ておくと安心です。

キッチンは使った時のシミュレーションを

キッチンでの動線、使い勝手をシミュレーションするために、主に以下をチェックしておきましょう。

  • 調理台のスペースが十分に確保されているか
  • ガス台と流しの位置関係(左右が逆だと使い勝手が変わる)
  • コンロはIHかガスか。何口設置されているか
  • 手持ちの調理器具や調味料が収まる広さや形状の収納があるか
  • 調理家電やごみ箱がうまく配置できるか
  • 上記を踏まえて、料理する際の動線に不都合がないか

冷蔵庫の設置場所に関しては、扉の開閉を想定したうえで計測する必要があります。
冷蔵庫上に電子レンジなどを置きたい場合は、高さの計測も忘れないようにしましょう。

キッチンの使いやすさについては、「【タイプ別】賃貸物件のキッチンを使いやすくするポイント」で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。

浴室はカビにくさと掃除のしやすさを考える

カビにくさや毎日の掃除の手間を考えると、湿気が取り除ける換気扇は必須です。塩素系の洗剤を使うような場合も考えれば窓も設置されていたほうがより安心ですが、外の景色を確認し、防犯面で心配がないか見ておきましょう。

洗濯機置き場は洗濯物を運ぶ導線も視野にいれて

洗濯機置き場は、脱衣所からの動線に不便がないかチェックしておきましょう。あまりに離れていると、洗濯物を運ぶ手間がストレスになる可能性があります。
また、ドラム式洗濯機は思いのほか場所を取るため、今使用している方もこれから購入予定の方も、設置場所の計測は正確におこなっておきましょう。

トイレはトイレタンクの中の汚れもチェック!

トイレは、タンクの中もチェックしておきましょう。外側が綺麗に清掃されていても、内部に汚れやカビが残っている場合があり、嫌な臭いやハウスダストの原因になる可能性があります。

ゴミ置き場や駐輪場など共用部分も見ておこう

ゴミ置き場や駐輪場などの共用部は、物件の管理状況を判断する上で大きな材料になります。整理清潔に保たれているか、忘れずにチェックしておきましょう。
ゴミ置き場は、敷地内外どちらにあるかによって捨てやすさも変わります。忙しい方や不規則な仕事の方は、24時間捨てられる敷地内ゴミ置き場がある物件が良いでしょう。

下水や排水溝からの嫌な臭いがないか

臭いは内見時だけではチェックできない部分の一つですが、下水やお風呂の排水溝などから嫌な臭いがしないか、水回りをチェックしておきましょう。

騒音や通信環境についても聞いておく

隣や上下の住民の生活音がどの程度聞こえるか、周辺環境が騒がしくないか、実際にチェックしておきましょう。大通りに面している場合や子どもが多いエリアでは、時間帯によって騒がしく感じるかもしれません。生活音を気にする場合は、他の入居者が帰って来る夜の時間帯に内見するのも一つの方法です。

インターネット回線については、物件に導入されているか、ない場合は自分の好きな回線を引けるかを不動産会社に聞いておきましょう。スマートフォンは部屋によって電波レベルが変わる可能性もあるため、各部屋で状況をチェックしてみましょう。

自分で取り付けないといけないものがないか確認

エアコンや照明、コンロなど、自分で取り付ける必要があるものをチェックしておきましょう。コンロは、都市ガス・プロパンガスなどによって購入すべき商品が変わってくるため注意が必要です。
また、ウォシュレット(温水洗浄便座)を利用したい場合は入居後にウォシュレットの設置を検討できるかなど、トイレも忘れずチェックしましょう。

周辺環境もチェック!見ておきたい5つのポイント

周辺環境も物件選びを左右する重要なポイントです。ここでは、主に見ておきたい5つを紹介します。

スーパー・コンビニ・ドラッグストアなどがあるか

生活必需品の購入には欠かせないスーパーやコンビニ、ドラッグストアが物件から無理なく行ける範囲にあるかチェックしておきましょう。普段帰宅が遅い方は遅くまで営業している店舗が近くにあると便利です。

病院や薬局は近くにあるか

急な体調不良のとき、近くに診てもらえる病院や調剤薬局があると安心です。風邪やインフルエンザに対応できる内科、治療が長引きがちな歯医者、お子さんがいる場合は子どもの急な発熱などに対応できる小児科や休日・夜間診療のある病院などが近いと安心です。

郵便局や役所までのアクセスは良いか

生活におけるさまざまな手続きなどは意外と時間が取られてしまうもの。郵便局や役所は、日常的に利用する機会がなくても近いほうが便利です。自宅からのアクセスを事前にチェックしておきましょう。

騒音はないか、治安面で気になるところはないか

周辺の治安も物件選びの重要なポイントです。物件のエントランスなどに設置されている掲示板は、物件や周辺で起こり得るトラブルを把握するのに役立ちます。もしも注意書きなどの張り紙があまりにも多い場合は注意が必要です。
また、何かあったときに駆け込める交番が周辺にあるか、街灯が十分に設置されていて夜道も安心して歩けるかもチェックしておきましょう。

人通りが多すぎたり少なすぎたりしないか

街の雰囲気は不動産会社から情報を得ることもできますが、やはり自分の目で見て体感するのがおすすめです。周辺を歩きながら、人通りや車の交通量、街灯の数などをチェックしてみましょう。時間帯によって雰囲気が一変する可能性もあるため、昼間と夜間それぞれ歩いてみると安心です。

また、最寄り駅にはどんな鉄道路線が乗り入れているか、またその路線が通勤や通学にとって便利か、さらにバスの停留所まではどれぐらいかなど、交通の利便性についてもチェックしておきましょう。

住んだときのことをイメージ!しっかり内見して理想の物件探しを

理想の物件選びに大切なのは、実際に住んでいる自分をイメージすることです。つまり、内見時に「引越し後の具体的な生活がイメージできる材料をいかに揃えられるか」が鍵となります。

上記で紹介したポイントを参考に、さまざまな情報を実際に見ておくことで、引越し後のイメージが持ちやすくなるはずです。
不動産会社からの情報だけでなく、自分自身で見てどう感じるかという視点も大切にしてみてください。

まとめ

入居してから後悔しないために、賃貸物件の内見は重要なもの。最近ではインターネットから部屋の写真や動画、VRなどを使ってチェックできるようにもなってきましたが、やはり内見で自分の目で見て体感することも大切です。

他人にとってプラスとなるポイントでも、自分の生活スタイルや好みに合わなければ意味がありません。あくまでも、「自分にとってどうなのか」という視点をもって判断するようにしましょう。