住みタイム 東京都中央区

お昼になると、銀座の街は１日の中でもっともにぎわいます。ハイクラスなブランドショップが並ぶ中央通りを、オシャレな人たちが颯爽と歩く様子は、街にカラフルな花が咲き誇るよう。いつもにぎやかな中央通りですが、休日になるとパラソルやテーブルが並び、歩行者天国として開放され、普段とは異なる雰囲気に。見慣れた銀座の街を、4車線ある道路の真ん中から観察すると「都会の空は意外にも高くて広い」ことを実感できるはずです。これまでの「銀ブラ」ではなく、銀座で「ノンビリ」なんて休日も素敵ですね。

中央通りを新橋駅方面へ進み、花椿通りとの交差点に差しかかると、一際目立つ鮮やかなエンジ色の建物が目に飛び込んできます。洋菓子の名店「資生堂パーラー」の本店、「東京銀座資生堂ビル」です。1階のショップをはじめ、カフェ、レストラン、バーなどがあり、洗練された空間で食事やお茶を楽しむことができます。店内に並ぶキラキラとしたスイーツを横目に、今日の目的地である地下１階へ。地上とは違った雰囲気の空間に、オブジェや絵画などの芸術品が並ぶここは化粧品メーカー資生堂が運営する「資生堂ギャラリー」。現存する日本最古の画廊と言われ、1919年の開館以来、「新しい美の発見と創造」をテーマに、現代美術を主軸とした展覧会を多数開催してきました。美を追求し続けてきた資生堂ならではの視点に、好奇心をかき立てられます。企画される展覧会は毎回話題を呼び、ここをデビューの場として大きく飛躍した新鋭アーティストも多いそう。それが入場無料で鑑賞できるというから、驚きです。普段は馴染みのない現代アートが、より身近に感じられました。

他にも、歌舞伎の観劇だけでなく、食事処や買い物スポットから緑豊かな屋上庭園までを有する「歌舞伎座」など、時間を忘れて過ごせる場所がたくさん。銀座で、ショッピングだけではなく、ハレの日にごちそうを食べるだけでもなく、日々を「ノンビリ」過ごすのが一番のゼイタクかもしれません。